2010年09月24日

星 新一「悪魔のいる天国」

星 新一「悪魔のいる天国」
  星 新一の本を一番読んだのは
  高校時代だったナ
  友人が彼のファンだったからというだけで
  
  夫の蔵書は6帖の小住宅を書庫として
  独立して建ててある
  その中に この本を見つけた(S50年発行)



面白いね 
昔 読んだときとは全然違う感覚で読み進めた
出版されてから30年以上たっているのに 
本の内容は褪せるどころか ますます光を放っているではないか
これだけ平易な言葉でSF短編を書けるって
星 新一は ホント 頭の良い人だぁ
  (当然か 彼は東大出 しかもれっきとした科学の修士生だったのだ)

いくつか 面白かったものは 最後のオチがいいなと思うものばかり
  天国  ピーターパンの島  誘拐  デラックスな金庫  肩の上の秘書  
  ゆきとどいた生活 etc

天国はどんなに夢の楽園なんだろう なんていう妄想は
このショートショートを読めば 完全に打ち砕かれてしまう
首尾よく天国へ行かれた男が ほどなくして嘆くのである
" どなる上司と 面白くもないワイフと 出来そこないの息子との生活がなつかしくて "
という「天国」の最後のオチが一番印象的だ

最後のオチに持ってゆく前に、いかに工夫をしながらその過程をつないでいるか
これは 落語の手法だね
  ( この最後のオチのある文章が上手いのはigotenさんだよね )

もう一冊 「おかしな先祖」も一緒に見~つけた
これはどうも SF落語らしい  
次はこれだな


タグ :

同じカテゴリー(読書)の記事画像
しなやかにしたたかに
ネーミングがモノを言う
天下の 「雨敬」
「ひとり旅」 串田孫一
わら一本の革命
読書
同じカテゴリー(読書)の記事
 しなやかにしたたかに (2013-06-22 10:00)
 ネーミングがモノを言う (2012-12-18 07:00)
 天下の 「雨敬」 (2012-11-07 10:00)
 「ひとり旅」 串田孫一 (2012-06-16 16:30)
 わら一本の革命 (2012-04-06 10:00)
 読書 (2011-10-24 07:00)

Posted by うたかた夫人  at 07:00 │Comments(5)読書

この記事へのコメント
うたかた夫人さん、おはようございます。
おぉ、なんか懐かしい本(というか作家)
昔、SF物ばかり読み漁っていた頃に読んだ記憶があります。
久しぶりに図書館に行って探してみよう!
Posted by はるはる at 2010年09月24日 09:46
この本、私も持ってるはずです。
ご主人書庫専用の小屋有るんですか、うらやましいですね。

星新一は最近再評価されていますがSFの殆どのパターンが
網羅されている気がします。
星新一の落ちは強烈で思わずうなってしまいます、あれを考え付いた時は
本人も嬉しかったでしょうね。(笑)
Posted by igoten at 2010年09月24日 20:47
    > はるさん  今晩は~^^

        読み漁りましたか~(笑)
        私の友人がその状態でしたよ
        私も少し読んだけど 私には乾いた小説で・・・
        ストーリーなど すっかり忘れちゃっています^^;

        何年か経て 読んでみたら また違う味わいでしたよ☆



    > igoten さん  今晩は~^^

        えぇそりゃぁもう 立派過ぎる書庫が(笑)
        床が抜けそうだよって
        なのに本人は 建材の臭いがイヤだって・・^^;

        あれだけのショートショートを産み出すって
        並大抵のことじゃないよね 先見の明も凄いよね
        読みススメながら なんとなくigotenさんの記事の語り口を
        思い出したりしていましたよ^^
Posted by うたかた夫人うたかた夫人 at 2010年09月24日 22:24
うたかた姉さん、お久しぶりです。
星新一、高校生の頃、大好きでいつも読んでいました。
私もはるさんのように
また、読みなおしてみようかなと思います。
Posted by シマシマ at 2010年09月26日 12:10
    > シマさん  おひさしぶり!

       やはり 当時 読んでいたのね
       私も読んではいたけど それほどね 
       小説は湿りけがあるのが好きでしたから 

       でもね! 今読んでみたら 面白さがわかる!
       私自身が 少し干からびてきたせいかな(笑)
Posted by うたかた夫人うたかた夫人 at 2010年09月26日 13:17
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。